第50回 2005年8月18日 那智勝浦
 久しぶりの南紀です。前日は熊野の花火大会ですれ違う車は花火帰りの人たちでした。
花火大会の終わった七里浜を朝6時前に通過すると、浜辺は一面ごみだらけです。
それでも地元の人たちはこんな朝早くからゴミ掃除をしていました。ごみは持ち帰らないと!!
 さて、5月以来ホエールウォッチング断食をしてた僕が、なぜ今回3ヶ月ぶりに南紀に乗り出してきたか?それは念願のシャチが二日前に発見されたからです!!2年ぶりにシャチに会えるかもしれない。こんなチャンスは滅多にないから、とにかく行っちゃえということで、何もかも置いて出発しました。
 シャチは前回も書いたんですが、一回見れるとだいたい1週間は続けて見えると言われてます。ただ、シャチがやってくるとそれまで見れているハナゴンドウやバンドウイルカ、オガワコマッコウなどその他のイルカ・くじらがみんないなくなってしまいます。シャチは泳ぎが速く、頭がいいので、一回見失ったら次に見つけるのがとっても難しいんです。360度水平線の海の上で、視界から消えてしまうほどの泳ぎですから相当なものです。
 今日は出港して20分ほどで、朝6時前にシャチを見たという漁船からの情報がありました。今日の船長はマサシさんです。夏休みなので、米川船長と浦山船長の船2隻でしゃちを探します。
 最近のこの勝浦沖は、黒潮の大蛇行の影響もあってか、カジキマグロがよく釣れるそうで、このマサシさんも一匹釣り上げたそうです。今日もトローリングしつつお目当てのシャチを探すんですが、一度ルアーを引き上げたときにカジキの歯の痕がついていたので、もしかしたら大物ゲットも見えるところでした。
←こちらは大物を巻き上げている漁船

 しばらくすると、シャチを発見!!メス2頭とオス1頭の家族です。
ちょっと遠かったけど、体の半分を乗りだして泳ぐ豪快なシャチに2年ぶりに会えました!!前回の4頭と同じかどうかはわかりません。前回の4頭なら1頭いなくなったことになって悲しいので新しいシャチ家族だと思いたいです。
 このシャチたち、シャッター泣かせのシャチで、全然雨が降ってない天気だったのに、雨雲に向かって移動しはじめ、チャンスを前にどしゃぶりになって散々でした。カメラ嫌いだったのかも知れません。
 一番後ろがオス、その前がやや小さいメス、そして手前が小さいメスです。海で見るシャチはとても美しく、豪快で、知性を感じます。
 二日前には、イルカをくわえていたそうですから、海のギャングなんです。それでもオスとメス、それから子供と、こうやって寄り添って離れずにいるシャチには何か感じるものがありました。動物って、けっこう繁殖時期だけオスとメスが一緒にいるけど、繁殖が終わるとオスは離れて、メスが群れを作って子供を守るとかよく言うし、子どもが大きくなると親が離れるとか、けどシャチは違うのかな?メスが中心に行動するとかとも言うけど、僕が見た限り(たった3回ですが)このオスが父親って感じでみんなをリードして守ってるように見えました。
 この日、一番接近したときのシャチ。大きいですよ!!南紀マリンの情報では8メートルとか!?泳ぎ方が独特なんで大きく見えるんです。水族館では決して味わえない豪快な泳ぎです。これで水族館みたいにジャンプしてくれたらびっくりなんですが…
 今日はその他にはマンタ、これはよくジャンプして見せてくれました。サメもいました。
陸の方ではハナゴンドウもちらほらいたようですが、さすがにシャチが来るとひっそりと隠れていたみたいです。記念すべき第50はシャチ家族になりました。



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